2018年03月22日

巨星が逝く。





桜の蕾が膨らんできました。




春の常套句でもある三寒四温の日々、

皆様いかがお過ごしでしょうか?




先日、コーヒーの世界では知らない人はいない

銀座のカフェドランブルの関口マスターが103歳で

お亡くなりになりました。



テレビや雑誌でも多く取り上げられ、

日本でも屈指の名店であるランブルは

著名人も足しげく通い、あのジョンレノンや

オノヨーコも舌鼓を打ったと聞きます。




また、日本の自家焙煎珈琲の草分けの人であり、

生涯現役を唱えた伝説の人でありました。






実はワタクシ、かれこれ10年前、

ランブルで関口マスターさんと

1時間くらい焙煎室でご一緒させて

もらったことがあるんです。




当時ワタクシは、焙煎未経験者で

いわゆる名店巡りみたいな感じで

1人でお邪魔しました。



平日のお昼前ごろだったので

名店とはいえお客様もまだ少なく、

マスターの甥っ子さんにカウンターで

コーヒーを淹れてもらいながら

広島から来たんです。

いつか焙煎屋を作りたいんです。

なんて話をしていたら、

「じゃあ、マスターにご紹介します」

って言われて焙煎室へ連れて行かれたんです。



熱気の籠った焙煎室には、

大きな焙煎機と小さな焙煎機が2台あって、

ちょうど小さな焙煎機で当時92歳のマスターが

焙煎をされていました。







ご挨拶すると、

こちらへどうぞ。と言われ、

焙煎室へ入れて頂きました。




少し狭い焙煎室に入ると焙煎機の前で

小さな椅子に座ったマスターがニッコリと笑って

広島からですって?

何か聞きたいことがありますか?

と穏やかに言われました。


マスターの後ろには

女性の写真と、お線香があって

コーヒーが供えてありました。




あっ、すいません。

僕、焙煎したことなくて、

何も分からなくて、

何を聞いていいかも分かりません。


と言うと、ガハハと笑われて、

じゃあ、時間あるなら見ていきなさい。

と言って、小さな椅子をもう一つワタクシに

出して下さいました。





僕の祖父が戦後から広島で喫茶店をやっていたこと、

孫の僕もコーヒー(カフェ)に携わるようになって

いつか自家焙煎でやってみたいこと、

東京にきて色んなお店をみて勉強させてもらってること、

マスターの焙煎中にも、いろんな話を聞いてもらいました。




帰り際にマスターが

「これからも、コーヒー、頑張りなさいよ。」

と声をかけてくださったのを

今でもよく覚えています。




ワタクシにとっては、

何かキツネにつままれたような時間で

何か夢でも見ているかのような時間でした。





きっと、たくさんの人に

そうやって声をかけてこられたんだと思います。



だから日本全国にマスターのファンがいるんだと思います。



不肖、ワタクシもマスターのような人に

なれたらいいなと思います。




コーヒーが好きで、

人が好きで、

たくさんの人を元気にするような人に。




遠く離れた地からですが、

ご冥福をお祈りいたします。



ありがとうございました。







posted by 大地の実 at 19:08| ブログ