2013年12月11日

コーヒーとは何か。〜豆記世界編・6〜







ルワンダには「スターバックスコーヒー」の

”ファーマー・サポート・センター”という機関があります。

(以下・FSC)








皆さん良くご存知、あの”スタバ”です。







皆さまはスターバックスコーヒーという会社に様々なイメージを

お持ちだと思います。




90年代から新しいコーヒーカルチャーを切り開き

世界のコーヒーを変えたコーヒーショップですが、

最近は店舗数も日本で1000店舗を越えて、

少し「チェーン店」という感が僕にはあったのですが、

まさかアフリカの小国ルワンダで、このスタ―バックスの

本当の凄さを感じる事になるとは思いませんでした。








この日訪問したのは「ムササ農協」という小さな

ウェットミルです。






このムササ農協は「スターバックスFSC」の協力を得て

高品質のコーヒーを作る努力をしています。








本当に素晴らしい景色です。





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僕たちが景色に見とれていると

農園の女性たちが歓迎の歌を披露してくれました。

(FBに動画UPしています)




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彼女たちは歌が生活の一部で

歌と共に生活があります。

そしてコーヒーと共に生きています。







このウェットミルはとてもレベルが高く

ウォッシングステーションの設備も最高。







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ただ、ここまでなら他の農園にもあるそうなのですが、

このムササ農協のすごいのは”土壌作り”にありました。






農園の中に、試験場の区画を作り、人口でシェードツリーを作ったり

マルチング(下草の再利用で肥料化)で土壌試験したり。



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ちゃんと土を検査機関に出して成分検査して

足りない栄養分を効果的に補う方法を取っています。



そして品種ごとに植えてチェリーの実の付き方を

比較し土地に一番合う品種を見分けたりしています。






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これは世界最先端のコーヒー栽培だそうです。





エチオピアの原始的なコーヒー栽培ばかり見てきた僕は

あっけにとられたように説明を聞いていました。





なぜこのような世界最先端のコーヒー栽培が出来るかというと

最初にご説明した「スターバックスコーヒーFSC」のお蔭です。






この機関は、中米やアフリカなど世界各地に設置されている機関で

世界のコーヒー農園に最先端の栽培技術を提供しています。






それだけでも十分凄いのですが、スタバが本当に凄いのは

その協力関係にある農園や農協からコーヒー豆を買う事を

目的にしていないのです。





もちろん、購入している所もあるそうですが、

殆どの場合は技術提供が目的です。






結果として、このムササ農協は2012・2013と連続で

ルワンダのCOEに入賞しました。




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これ以上の成果があるでしょうか。



まさに大成功例です。




ムササ農協から、首都キガリのスターバックスFSCに移動して

さらに詳しく活動内容を聞いてビックリ。




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広々としたオフィスには、カッピングラボはもちろん、

ロースティングルーム、セミナールームなどなど

素晴らしい環境が用意されています。






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特にこの地図が凄いのですが、

これはルワンダ国内の土壌検査をしたマップ。




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このマップを元に、農園主たちに自分たちの土地に

何が足らず、何を肥料にすれば良いか教えます。






実際に農園主をこのオフィスに来てもらい、

まずカッピングを教えるそうです。







スタバFSCルワンダ担当のジュリアンが言います。




「私たち消費者がどんなコーヒーを求めているのか。

 どんな風味を求めているのかを知ってもらう事から始めます。

 生産者だからコーヒーを飲まないと言うのはナンセンスで

 そんなの悔しいじゃないですか。

 共有すべきです。お客様に良い物を提供したいならば

 良い物を育てなければなりません。」






僕はショックでした。






おそらく全てのコーヒーに関わる人間にとっての

”理想の考え”なのです。







日本も思ってる人はたくさんいるけど

実行している人は誰もいないでしょう。






スターバックスは”それ”を本気でやっていました。










長い時間と費用をかけても、

生産者に消費者の求めるコーヒーを理解してもらう。



それは凄まじい規模の投資です。




ある日本のコーヒー業界の有名な方が言いました。



「日本のコーヒーは遅れています。

 でも誰も危機感を持っていません。

 みんな、のんびりしています。

 このままだと日本に美味しいコーヒーは

 入ってこなくなるでしょう。

 世界に負けてしまうでしょう。

 みんなが気がついた時には遅いでしょう。

 もしかしたら、もう手遅れかもしれません。」




この話を聞いた時はピンと来ませんでしたが

ジュリアンの話を聞きながら僕は心底、震えました。








日本では未だに価格重視の低品質なコーヒーが主流で

輸入業者や商社や大手メーカーも、考え方は同じです。





世界は本気で理想を実現しようとしているのに

僕たち日本人は、、、、、。






正直、悔しかったです。




規模は小さいですが、僕も高品質なコーヒーを提供するべく

起業したひとりです。




志もあるつもりでしたが、

自分の無知、不勉強、力不足を

これほど感じた事はありませんでした。




今の僕には世界に通用するコーヒーの仕事はできません。




本当に、世界は広い。




今、その事を知れただけでも良かったかもしれません。




今回の旅で一番の収穫だったかもしれません。



この先、アースベリーコーヒーはどこに向かい、

何を求め、何をやれば良いのか。




その道が少し分かったように思います。





ムササ農協は確実に収益を上げていて

これからも素晴らしいコーヒーを作ると思います。



みんな、仕事にやりがいを感じています。



暮らしがもっと豊かになるようになります。




子供たちに希望のある未来を作れます。






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この子たちを見ていて本当に思いました。





美味しいコーヒーはみんなを幸せにする!!!!!





それはコーヒーを愛する全ての人たちの夢です。






コーヒーとは何か。




世界を見て少しだけ分かったように思います。






千の丘の国ルワンダ。



今もたくさんの困難を抱えていますが、

美しい景色は変わりません。



本気で頑張っている人たちがいました。





この人たちのコーヒーを東広島のみんなに飲んで欲しいです。






アースベリーコーヒーでは来年からルワンダコーヒーを

皆さまにお届けしたいと思いますのでお楽しみに!





さて、〜豆記世界編〜、次回はいよいよ最終回。






エチオピア・ルワンダ・ドバイの番外編です!!

アフリカで体験した面白エピソードや現地の人しか知らないような

知られざる素顔のアフリカをお届けします!!






つづく











posted by 大地の実 at 18:58| 豆記世界編2013DEC