2014年02月08日

旅する事の意味。 〜豆記世界編・グアテマラ〜





今回も長々と書き綴った旅の事もいよいよ最終回。





皆様、お付き合いいただきまして

ありがとうございました!!









今回の旅で感じた色んな事は農園に行った事だけではなく

他にもたくさん面白い事がありました。





その大きな物のひとつは「人」です。





外国なので景色や環境の変化も面白かったけど

1番面白かったのはそこに住む人間でした!






コスタリカとグアテマラはご存知の通りラテン系です。

まあ、みんな明るい!

そして、おしゃべりです。




僕のように言葉もろくに話せない日本人にも

気さくに声をかけてくれるので嬉しい反面、

ちょっと困る事もあって。

でも、そういうのって楽しいですよね。




グアテマラで案内してくれたエクスポーターは

オルガさんという女性でした。




そして同行したバイヤー曰く、


「コーヒー業界の世界で一番恐ろしい物を知ってる?」


「いいえ?」


「業界じゃ有名だけどね、オルガの長電話」


これは本当に凄かった!!







農園まで車を運転してくれたのですが、

ホテルを出発してすぐにオルガさんの携帯に

電話がかかって来て、それから約3時間!

ずっとしゃべりっぱなし!!



ものすごい悪路を結構なスピードでぶっ飛ばし、

こちらの心配をよそに余裕の片手運転!


たまに、ハンドルから手が弾き飛ばされてましたが。

しかも、仕事の話じゃない(多分)笑



グアテマラで死ぬ、と本気で思いました。






そんなラテンの人達の中でも特別に面白いおっさんがいました。




食事の時に、現地のゲストと一緒に会食する機会が

多くあったのですが、その中でひとり、ものすごく陽気な

農園主がひとり来ていました。




でも何故かエクスポーターから紹介も無いし、

食事の会計も別で払ってたので不思議に思ってたら

その人、日本人バイヤーが来ると知って食事会に

半ば強引に参加した感じ、そしてやたらと明るい!





しかも僕の隣の席に座ったのでもう最高です。




彼の名はカルロス。




カルロスさんはグアテマラのウエウエテナンゴという

有名なエリアにコーヒー農園を持っています。


立派な農園のオーナーで

180cmの身長に100kgのボディに

見事なお腹の持ち主。



このカルロスとオルガさんの掛け合いが

なかなか見ごたえのある物でした。






カルロスはとにかく自分の農園のアピールをします。



 とにかくウチの農園に来てくれ!

 なあアミーゴ明日来てくれ!

 アミーゴが来てくれたらご馳走するぜ!

 はっはっはっはー!

 オルガが来た時は5kgの肉を焼いたよな!




するとオルガさん、苦み走った顔で

 彼はいつもビーフ、ビーフ、ビーフ!

 クレイジーでしょ?



オルガさん実はベジタリアンで肉を食べません。

 オルガはポテトばっかり食うんだぜ!

 クレイジーだろ?



もう、めちゃくちゃです。



それでも、どうしても憎めないキャラのカルロスは

その場を爆笑で盛り上げてみんなを楽しませます。




やたらとお酒を勧めてきたり、

早口のスペイン語で猛烈に話てきますし、

バーベキューの自慢話ばかり。


 俺はいつも5kgの肉を焼くんだ!

 そりゃ、旨いぜ!

 俺はバーベキュー歴20年だ!

 アミーゴが来たら10kgの塊を用意する!




そんな感じで彼も片言の英語をしゃべりながら

なぜか僕に猛アピール!



何の決定権も購買力も無い僕に必死にアピールする

カルロスがちょっぴり可愛そうになって、

オルガさんに彼の農園のコーヒーの話を聞きました。



「オルガさん、彼の農園のコーヒーのサンプルは

 僕たちの滞在中カッピングできますか?」


他の農園主の方は必ず、サンプルを持参してカッピングが

出来るようにようします。

それは当然の事で、海外からバイヤーが来て買い付けの判断基準は

味の品質しかありません。

その日のカッピングの中には彼の農園は無かったので

何気なく聞いた所。


 「ノー!!彼の農園のコーヒーは用意してないわ!」


するわけないじゃんみたいな言い方。

意外な答えだったので、なぜ?と聞くと

オルガさん、チラリとカルロスの方を見た後

僕たちに向かって”英語で”言いました。


 「彼の所のコーヒーは、ライト(軽い)

 ノーリッチ(高級感なし)、ラフ(雑)!」



オルガさんの容赦なく切って捨てるセリフに

カルロスもそれを聞いてちょっと落ち込んだ様子。



可愛そうだなと思ったとたん、

 がはははっ!

 まあ、気にするな!

 あのサンプルはまだ一番摘みだからな!

 セカンドピックのは旨いぜ!
 
 ビーフみたいに旨いぜ!


(コーヒーチェリーは普通一番最初の収穫は

 選定目的なので”一番摘み”は美味しくなく安い)




というセリフを吐きやがるわけです。

それを聞いて僕もなんだか楽しくなってきました。



さらに彼が続けます。

 
 とにかくウチに一度来てくれ!

 もちろん泊ってくれ。3日間くらい!

 夕日が綺麗なんだぜ!

 メシが旨いぜ!

 肉は好きか?毎日食わせてやるぜ!




もう肉の話しかしません。



僕たちはオーバーリアクションでそれに答え


 絶対行くよ!次来た時は。

 サンプル送ってくれよ!

 家族全員で行くけどいい?


とか、もう訳がわからない状態に。



そして会食が終わり別れ際カルロスに言いました。


「カルロスさん、今日はとても楽しかった。

 あなたのコーヒーがCOEに入賞した時は

 僕たちが必ず買いますから頑張って下さい!」



すると、またちょっとだけ落ち込んだ顔を見せた後、


 「必ずウチに来てくれ。良い肉を用意しとくよ!

  また会おうなぁ!アミーゴ!」


懲りずに最後まで肉の話です。


最後は僕も日本語で「また会いましょう」と言うと

がははっと笑ってました。




オルガさんの言葉が甦ります。
 

 彼はビーフ、ビーフ、ビーフ!

 クレイージーでしょ!




本当だねオルガさん。







しかしこのカルロスとの出会いは僕に大いなる

刺激をもたらしました。

彼は日本人バイヤーの会食に何の恐れも無く飛び込んできました。

その姿勢と勇気は清々しく思えました。

シャイな日本人とは全く違います。



セールスの方法は少し間違っていましたが、

彼のコミュニケーション能力の高さと明るさと

人柄は僕たち初対面の日本人ともアミーゴになりました。

彼は農園主として来ましたが僕たちは本当に

彼の農園に行きたくなったし興味を持ちました。

結果としては目的を果たしています。



彼には見習うべき所がたくさんあります。


彼が自分の農園の素晴らしさを語る時の顔!

僕も自分の店を語る時、あんな顔してみたいものです。




世界には色々な人がいて日本に居たら

絶対会えないような素敵な人たちがたくさんいます。




そんな人たちに会えるだけでも

旅する意味があるってもんです。




そんなグアテマラの最終日、半日だけでしたが観光しました。




「世界遺産アンティグア」


有名なのでご存知の方も多いと思います。

14世紀に造られた小さな町全体が世界遺産です。






古い教会の遺跡があったり、

マーケットがあったり。





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実はそんなアンティグアで現地在中の日本人の友人にも

少しだけ会う事も出来ました。

彼等はグアテマラのパナハッツェルという所に

夫婦で住んでいます。

わざわざ片道3時間かけてバスで来てくれました。




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日本からのお土産も持ってきており

頼まれていた日本の薬と一緒に渡せたり、

楽しい時間を過ごせました。




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彼らも旅人です。




グアテマラでは旅人の宿みたいな事や

コーヒーの焙煎などもしていて面白い人たち。




気さくな人柄で誰とでも友達になれるんです。







今回の旅で知る事の出来た事のひとつは、

「本当に良い物」の価値観は世界共通だという事。



それは仕事のクオリティであったり、

情熱や理念みたいな物だったりします。


コーヒーだってそうです。


今まで日本だけで良いとされていた物は

もはや通用しなくなっています。



世界トップのコーヒーは誰が飲んでも美味しい。



世界基準を知ることは自分の軸を作る事です。

小さな枠だけで評価されるものではなく

大きな世界で評価される物こそ本物。





実はそれ「人間性」にも当てはまると思いました。


カルロスや現地在中の友人たちは

世界のみんなと友達になれて人生を楽しんでいる。



世界の誰からもあの人はいい人だと思われる人は

本当に魅力的で本物です。




小さい事ばかり気にしていた自分が小さく思える一方、

周りをみればお手本になる素敵な人ばかり。

幸運です。




旅をしてみて思う事は自分の小ささと無知さ。

でも、それを知るのって本当に楽しい!




コーヒーの本質に少し近づいたように思えますし、

一方で山ほど勉強しなければいけない事も増えました。

近づいたのか、遠のいたのか。





アースベリーとは大地の実という意味です。





僕たちが愛するコーヒーはこの広い地球の中で

本当に面白く素敵な人たちが作っています。




大地の恵みと一緒に

人の気持ちや情熱も栄養にして

コーヒーは大きく、美味しくなります。






アースベリーコーヒーはこれからも

世界を見て行こうと思います。





小さな小さなお店ではありますが、

世界と繋がったお店で在りたいです。




そして皆様と世界を繋ぐお店に成りたいです。





人と、人との繋がりで感じる喜びは、

やはり、世界共通だと思っています。





長々とお付き合い下さいまして

ありがとうございました。




豆記世界編。




今度はどこの国に行こうかなぁ!






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posted by 大地の実 at 19:49| 豆記世界編2014JAN