2014年02月01日

小さな楽園。〜豆記世界編・コスタリカ〜






旅の楽しみのひとつにホテルがありますよね。




ホテルは普段の生活とは違った非日常の空間と時間。




コスタリカの首都サンホセは大都会です。

特に日本の1月2月はコスタリカは乾季に入り

真夏の観光シーズンのピークです。




アメリカ北部やカナダ在住の人たちが

日本で言う沖縄の感覚でバカンスに訪れるので

空港はごった返すほど賑やか。




首都サンホセで泊ったホテルは近代的でリゾート的な所で

ゴルフ場に隣接する素晴らしいホテルでした。

エチオピアとは天と地です!笑




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観光大国でもあるコスタリカのホテルは本当に素晴らしく

話に聞くと他にもたくさん豪華なリゾートホテルが

たくさんあるそうです。







ところが。



そんな旅の途中、タラスという郊外の田舎に訪れた時、

僕は”素晴らしいホテル”に出逢いました。





そのホテルは決して近代的ではなく質素、

設備などは冷蔵庫も無いし、お湯もチョロチョロしかでません。




部屋はコテージ風の作りで10部屋ほどしかありませんし、

部屋の壁は薄くて、外を歩く人の足跡も聞こえます。




決して豪華ではありませんし、むしろ不便かもしれません。





でも、とっても、とっても魅力的なのです。



その小さなホテルの名前は、HOTEL CECILIA(セシリア)

女性オーナーの名前です。






実はこのセシリアに着いた時はすでに夜遅くて、

最初に案内された時は、設備のあまりの質素さと

部屋は暗いし、壁が薄くて声が筒抜けだし、

冷蔵庫もなく、お湯もほとんど出ないので、

「なんだ、外れか」なんて思いました。




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でも、アテンドしてくれた現地のエクスポーターが

どうしても連れて行きたいホテルだったらしくて、

その夜の別れ際に「朝になったら楽しんでね」と

言い残して帰って行った理由が分かりませんでした。






翌朝、壁の薄さも手伝ってか、ものすごいたくさんの

野鳥の鳴き声で起こされた僕は、少し外を歩いてみようと

思って散歩に出かけると夜には分からなかった

セシリアの本当の姿がありました。





実はセシリアの敷地の周りはコーヒー農園と自然の森でした。





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後で聞くとバードウォッチングの名所で鳥の数が凄い!

どうりで鳴き声が凄いはずです。



素晴らしい環境に立てられたホテルです。



そしてセシリアの本当の魅力は”装飾品”にありました。




言葉はあまり必要ないかもしれませんので

しばらく写真をご覧ください。







良く手入れされた小さな庭。

朝食を食べるテラス。

アンティークの椅子や戸棚。

彩り豊かな小物たち。




ここは小さな楽園です。





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みなさんにも雰囲気は伝わりましたか?





この日も農園巡りで朝早く出発する予定でした。




でも、偶然の散歩で見つけたこの楽園に時間を忘れ、

本当に心を奪われるように見入ってしまいました。




朝食を頂いて出発するまでの時間だけ、

夢の国に迷い込んだような錯覚をしたように思います。






朝食も、シンプルですがジャムは手作り。

庭でとれたブラックベリーのジャム(これが絶品!)

クランベリーやグァバのジャムまであります。



おもてなしの心がそのまま伝わって

本当に心地よいのです。





写真にある花柄の可愛いフライパンやヤカン。

いろいろな小物たち、実は手作りです!






オーナーのマダム・セシリアの作品たち。





シンプルな材料にペンキでペイントアートしてあります。





ちょっとだけオーナーのお部屋を見せて頂きました。

恥ずかしいからあんまり撮らないで!と言われながらも

僕は Muy Bien!! (本当に素晴らしい!!)連発です。





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マダムの部屋は工房になっていて、

たくさんの制作中の作品が並んでいます。






ひとつ、ひとつを作って、

自分の理想のホテルに近付けているそうで、

なんと僕たちが泊った部屋も手作りでした!!




新たに建設中の部屋もあり、こちらは息子さんが

一緒に大工として大活躍。




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この世界観にすっかり魅了されてしまった僕。





理想の世界がここにありました。





自分の思うように楽しみ、

ゲストを心から楽しませる。







ゆっくりとした時間の中で、

本当の豊かさがここにありました。






ホテル・セシリア。




また訪れたいと本気で思った場所でした。





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今もきっと、マダムは自分の部屋でコーヒーを

飲みながら作品をペイントしているはずです。




旅がくれた宝物の時間でした。






次回の豆記世界編は「ロイヤー」について

書こうと思います。



ロイヤーとはサビ病と呼ばれるコーヒーの病気。

実は現在、中米ではこのロイヤーが深刻な被害を出しています。

2012年以降、被害が拡大しているロイヤー。

瀕死の農家も出てきています。





コーヒーの影の部分であるロイヤーの問題は避けて通れない

キーワードを通して、本当の生産地の今をお伝えします。





お楽しみに!










posted by 大地の実 at 15:42| 豆記世界編2014JAN

2014年01月31日

ハニープロセス。 〜豆記世界編・コスタリカ編〜







コスタリカのハニープロセスというコーヒーの作り方は

近年世界中で注目され、また高品質で知られています。








アースベリーコーヒーでも開業以来たくさんのコスタリカの

コーヒーをお届けして来ましたがその全てはハニープロセスです。




ハニー(はちみつ)というくらいなので普通のコーヒーより

甘い仕上がりになると言われていて複雑な風味が楽しめます。




ハニープロセスを簡単に説明するとチェリーの果肉を剥いた時に

残るネバネバした果肉(ミューシレージ)を残したまま乾燥させる

方法です。普通は果肉を剥くと、水槽に漬けてネバネバをとって

サラサラにしてから乾燥させる(ウォッシュド)のが一般的で

次に行ったグアテマラでは一切、ハニープロセスはやってません。





僕にとっても本や教材で見ただけの謎だらけの

ハニープロセスを実際に見てきました!!






チェリーの皮を剥いた後のネバネバした豆!!



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それをそのまま乾かします!






ところが、この乾燥場の豆。

色が違うのが分かりますか?


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奥の豆と手前の豆の色が違う理由は

果肉の残し加減です。




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ハニープロセスは果肉を残したまま乾燥させますが

上の写真の1番手前は果肉100%のナチュラルプロセス。



その上の濃い色からハニープロセスで90%〜80%残しの

「ブラックハニー」プロセス。



その上は70%〜50%レッドハニープロセス。



一番上は40%〜20%残しのイエローハニーです。



面白いですね!!!





乾燥中のブラックハニーの香りを嗅いでみると

キャラメルコーンみたいな甘くて香ばしい感じ!!

すでに美味しそう!


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ブラックハニーの風味はイメージすると

フルボディの赤ワイン。









一方、イエローハニーはフルーツの甘い香りです。


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風味のイメージはスッキリ系の白ワイン。





それぞれ特徴があるし農園の果肉の残す技術も違うので

ふたつと無いコーヒーに仕上がるのも魅力。





コスタリカは土地の面積が狭いので大きな水槽が

作れないところが多く省スペースでできる

このハニープロセスが広がりました。





しかし、欠点もあります。




手元をご覧ください!

豆がひっついて固まってます!



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このままだと乾燥にムラがでたりカビが出たりすることがあるので

常に、ほぐしたりしてバラバラにして乾燥させなければならず、

手間がめっちゃ掛かる!!



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こうやって、毎日、毎日、何回も、何回もほぐします!

ほぐしや達がいい仕事してます!!




そして、また、場所を変えほぐす!笑



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ほぐす!



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ほぐす!!!



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コスタリカ「ほぐしプロセス」といっても良いでしょう!





こんな風に時間と手間をかけて作るコーヒーなんです。

イエロー、レッド、ブラックなど工夫を凝らして

複雑かつ旨味溢れるコーヒーに仕上げています。







「手間はかかるが美味い。」




これがコスタリカのハニープロセスの正体でした!





現在アースベリーコーヒーでも

コスタリカ・ヘルサール農園イエローハニーを販売中です。



ぜひコスタリカのスペシャルティーコーヒーを体験して下さい!!





さて、難しい話しはここまでで、

ここから先は旅の中で見た景色を写真にとりました。




コスタリカなんて中々行けない!

そんな方も一緒に行った気分になって貰えます!




Have a good trip !




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チェリーを摘み取る職人さんを「ピッカー」と呼びますが

彼等はその子供達です。親は農園でピッキング中で暇なので遊んでます。




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コーヒー農園にアジサイ。



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実はこのアジサイがコスタリカもグアテマラにも

たくさん植えられていて家の庭や、ホテルや、農園にもありました。


アジサイはこちらでは”リリオス”という名で

とっても愛されていて人気のある花です。




僕は全然知らなかったのですが、

アジサイはどうも和風のイメージがあって不思議な感じがしました。



またこのリリオスはこちらでは母の日に送る花でもあるそうです。




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大きな木の幹から直接花が咲く変な奴を発見!!


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農園で栽培されていた綺麗な花。

人気がある花で売ってるそうです。


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コーヒー農園のプリンセスたち!!


やっぱりラテンの女の子は可愛いしオシャレ!!




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おじいちゃんと一緒に案内してくれたり、

しっかりお手伝いする子もたくさんいます!!



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みんな明るくて素直な良い子たちでした!




今回実は、僕も日本からお土産を持って行って

農園のみんなと仲良くなるキッカケになりました!!




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ミルキー!!

日本の誇るロングセラー商品です!




前回のアフリカに比べると圧倒的に豊かな生活をしている

農園のみなさん。でもやっぱり子供は世界共通です。




ミルキーで喜んでくれたり、

僕が作った折り紙の鶴で大喜びしてくれたり。




ほんの少しでも心が通じ合えばやっぱり嬉しい。




子供をキッカケに大人も心が通じるのは

日本もコスタリカも同じです。





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僕たちが愛するコーヒーは

決して工業製品ではありません。



同じものなんて、ひとつもありません。



コーヒーは大地がくれた恵みの実です。




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僕のお店はアースベリーコーヒーって言うんだよと

言うと農園の人が、とても褒めてくれます。



プリティー!コーヒーラバー!って。笑



アースベリーは大地の実です。




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自然の恵みを、

人が大切に育て、

人が丁寧に仕事をして、

人が作ります。



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僕はそれを自分の目で見て、

知る事が出来ただけで本当に幸せです。






旅は本当に面白い。





人生は本当に面白い。






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次回の豆記世界編は、コスタリカの旅で出逢った

郊外のとっても小さなホテルのお話。



そこには南国の小さな楽園がありました。



地元の人も愛する素敵なママが作る小さなパラダイス。



僕史上、最高の楽園でした!



お楽しみに!!














posted by 大地の実 at 13:53| 豆記世界編2014JAN

2014年01月30日

アースベリー(大地の実)を求めて。豆記世界編〜コスタリカ編〜






ロサンゼルス国際空港でギリギリ飛び乗った羽田行きの飛行機の中では

中国人旅行者の団体と一緒になり騒がしい機内ではあったけども

疲れた体をシート沈めてに身をゆだね、ゆっくりと目を閉じると、

そこには青い空とコーヒー農園がありました。




真っ赤に熟したコーヒーチェリー、


艶やかに光るディープグリーンの葉、


風の音、山の空気、ハロルドにリカルド。


カルロスやグレースさんやオルガさんの顔。





振り返ると、何と濃密な時間だったのだろうと思う。

なんと幸せな時間だったのだろう。






コスタリカとグアテマラ。




アメリカ大陸の真ん中に位置して、

中米と呼ばれる地域で日本の1月2月はこちらは真夏。


乾季のシーズンを迎えてコーヒーの収穫期でもあります。







2014年1月20日から29日までコスタリカとグアテマラを

旅してきました。




東京からヒューストンを経由すること20時間あまり

長旅の末に最初に着いたのはコスタリカ。




皆さんはコスタリカにどんなイメージをお持ちでしょうか?





コスタリカは現在、中米のスイスと呼ばれ軍隊を放棄した国です。

戦後の内戦を乗り越えて復活し観光や工業でも成功しています。




コーヒー産業はここ10年で急成長した国で、

世界でも有数のスペシャルティーコーヒーの生産国。



コスタリカコーヒーは他の国と少し違う特徴があります。


「ハニープロセス」


これが今後、重要なキーワードとして登場します。




そして、コスタリカコーヒーはアラビカ種(高品質豆)100%

という世界でも数少ない生産国。

ロブスタ種(低品質豆)を栽培する事を法律で禁止しています。

これは本当にすごい事です!




最近では素晴らしいスペシャルティーコーヒーを作り

バリスタチャンピオンシップでは優勝した選手の使った

コーヒーは3年連続で”コスタリカコーヒー”でした。





国家をあげて美味しいコーヒー作りを目指すコスタリカ。


コスタリカコーヒーの美味しさの秘密を求めて旅したお話です!



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  ◆  ◆  ◆  ◆





コスタリカでは4日間の滞在で訪れた農園はなんと16農園!!

めちゃくちゃハードスケジュールです。






コスタリカ最初の記念すべき農園は「ラ・ペイラ農園」

真珠(パール)という意味を持つ農園です。





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ラペイラのオーナーはコスタリカCOEの常連である

エルバス農園やシンリミテス農園の兄弟で昨年

独立したばかりの新しい農園。




奥さんも娘さんも超美人!!



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たわわに実ったコーヒーチェリーを発見!!






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実は、前回のアフリカのエチオピア・ルワンダでは

ガーデンコーヒーというオーガニックスタイルなので

農園らしい農園を見ておらず、僕は初めて本当のコーヒー農園を

この目で見て驚きました!






管理された敷地に計算されて植えられたコーヒーの木たち




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熱心に説明をしてくれるオーナーのバランテスさん。




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コスタリカではお馴染みの品種のカトゥーラやビジャサルチに加えて

新たに、超高級品種ゲイシャの栽培にチャレンジしはじめています。


収穫が楽しみ!!



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コスタリカでは有名なコーヒー一族ですから

ノウハウは共有しているはず。

今後かならず名門農園になるはずですから楽しみな農園です!







そして、コスタリカといえば「ハニープロセス」です!


アースベリーコーヒーでもお馴染みのコスタリカのハニー。


その工程を写真でどうぞ!!




まずは、完熟チェリーを丁寧に摘み取ります。

これはどのプロセスでも同じ!

完熟だけを選ぶ事でコーヒーの美味しさが決まります!






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とっても綺麗なチェリーです。

実はこのチェリー、食べても美味しい!!



果肉が少ないのでお腹は満たせませんが

もぎたてを食べるとホントにフルーツです。



農園でコーヒーチェリーをもいで食べるというのは

コーヒー屋にとって夢のような事です。



チェリーを口に含むと甘味がジワッと広がります。



その風味は熟度や品種によっても違いますが

それでもコーヒーチェリーの味は素晴らしいです。



この風味を焙煎にイメージ出来ると

本物のコーヒーの甘味を引き出す事が出来ると

思っています。



それだけでも財産なのです。





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そして摘み取ったチェリーは傷みやすいので

素早く次の処理を行います。





集めたチェリーをタンクに入れて

果肉を剥き取って行きます。




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ウォータースライダー!!



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その次にパルパーと呼ばれる機械にはいって

果肉を剥きます。


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果肉を向いた物をパーチメントコーヒーと呼びます

これを天日で2〜3日乾燥。




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そしてパティオと呼ばれる乾燥室でこんどは日陰で

じくっり時間をかけて乾燥します。(10日前後)






娘さんがパティオのお仕事を手伝ってます!

こうして毎日丁寧に混ぜないと乾燥にムラがでちゃうんです。




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ちなみに違う農園でこの憧れの作業をやらせてもらいました!!笑



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さて、次回はコスタリカコーヒーの決め手である

「ハニープロセス」のご説明です。



ハニープロセスには基本3つのタイプがあって

 ■ イエローハニー

 ■ レッドハニー

 ■ ブラックハニー

という分け方があります。



アースベリーコーヒーのコスタリカでも

先月はレッドハニーで現在はイエローハニー。



その違いの秘密をぜひお楽しみに!!











posted by 大地の実 at 19:20| 豆記世界編2014JAN